LAH

試薬の特徴

非常に強力な還元剤。示性式はLiAlH4
市販品は灰色の固体であることが多い。
反応性が非常に高く発火しやすいため、慎重に取り扱う必要がある。

試薬の調製法

多くの試薬会社から市販されており、実験室では調製しない。

試薬の用途

様々な官能基を還元できる。
・アルデヒド、ケトンに加えてエステル、カルボン酸も還元されアルコールを与える
・アミド、ニトリル、ニトロ基はアミンまで還元される
・エポキシドは開環しアルコールとなる (一般に立体障害の小さい方から還元が進行する)

使用例1

LAH reaction 1
・溶媒はTHFの他にジエチルエーテルもよく用いられる。
・脱水溶媒を使用し、不活性ガス雰囲気下で反応を実施する。

・試薬は以下の手順で加える
 1. THFが入った容器を0 °Cに冷却する
 2. LiAlH4をゆっくり加える (溶解熱が発生する)
 3. 基質のTHF溶液をゆっくり加える (反応熱が発生する)
一方でLiAlH4を最後に加えると溶解熱と反応熱が同時に発生する。大スケールでの反応、ジエチルエーテルを用いている場合は特に危険。

・反応は非常に速く、30分以内に完結することが多い。
・反応の後処理はDIBALと同様。

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