デス・マーチン酸化 (Dess–Martin oxidation)

極めて温和な条件下でアルコールを酸化できる手法。

官能基許容性が高く、複雑化合物の合成における first choice と言える。しかし試薬が高価なため、大スケールでの原料合成などにはあまり向いていない。

Dess-Martin oxidation

・アルコールのジクロロメタン溶液にデス・マーチン試薬 (DMP) を加えるだけで良い。

・それほど発熱はしないため、スケールが小さい場合は冷却しなくても構わない。

・一般に反応は速く、多くの場合30分以内に完結する。

・反応の進行により酢酸が生じる。原料が酸に敏感な場合は炭酸水素ナトリウムまたはピリジンを共存させておくと良い。

・デス・マーチン試薬は調製手順によって活性に差があると言われる。原料が残存する場合は早めに試薬を追加することを推奨。

 

First Choice 集に戻る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です