![](https://chemical-test.com/wp-content/uploads/2021/02/DIBAL.png)
試薬の特徴
ルイス酸性をもつアルミニウム系の還元剤。そのルイス酸性のため、水素化リチウムアルミニウム (LAH) とは異なる反応性を示す。
比較的強い還元剤であり、アルデヒド、ケトンに加えてエステルやニトリルも還元できる。
エステルの還元でアルデヒドを得るのは簡単ではなく、アルコールまで還元してアルデヒドに酸化する方が確実である。
一方でラクトンの還元では一般にラクトールで止まるため、開環すればアルデヒドが得られる。
試薬の調製法
ヘキサン溶液などとして市販されており、通常は調製しない。試薬の用途
・アルデヒド、ケトンの還元・エステルの還元 (使用例1)
・ベンジリデンアセタールの還元
使用例1
![DIBAL reaction 1](https://chemical-test.com/wp-content/uploads/2022/01/DIBAL_reaction1-1.png)
・原料のジクロロメタン溶液にDIBALの溶液を滴下する。
・反応は速く30分程度で完結することが多い。
・エステルよりアルデヒドの方が還元されやすいため、DIBALを1当量にしてもアルデヒドは得られないことに注意。
・後処理においてアルミニウム由来のゲルが生じて操作が煩雑になりやすい。ロッシェル塩の飽和水溶液で反応を停止させてしばらく攪拌するとゲルを溶解させることができる。
関連記事
外部リンク